- 普段から落とし物や無くし物が多く困っている方
- 落とし物を減らす方法を見つけたい方
- 自分もADHDだという方
- 少しでも自己嫌悪を和らげたい方(仲間を見つけたい方)
はじめに
私はADHDという発達障害を抱えているため、人より落とし物や無くし物をすることが多い人生です。
「そもそもADHDって何?」という詳しい説明については今回の記事では割愛させていただきますが、簡単に言えば
- 人より抜けている人たち
- 落ち着きのない人たち
という感じの特徴を持った人たちのことを指します。
私自身とにかく、人より何かを無くすということを多く経験してきました。
その度にパニックになったり、「あれどこにいったのー!」とわあわあ叫びながら部屋のものをひっくり返しまくったり、探すのを手伝ってもらったり、とにかく迷惑をかけまくりました。今思えば申し訳ない限りです。
そこで今回は、私が今まで落とし物や無くし物をした経験と、現在行っている解決策をお伝えしたいと思います。
記事の内容
私は落とし物が多い
今まで落としてきた物の数をあなたは覚えていますか?
スマートフォン、財布、鍵…色々な物を落としたり無くした経験がそれぞれあると思います。
私は子供の頃から落とし物や忘れ物がとにかく多かったです。小学生の頃から教科書忘れの常習犯で、よく他のクラスに教科書を借りに行っていました。
私が覚えている限りではありますが、今まで(現在25歳)に少なくともこれくらいは落としています。
- スマートフォン・財布・鍵類(家の鍵、自転車の鍵)
- 印鑑・カバン・Ipod・ゲーム機・ノートパソコン
- 身分証明書・定期券
- 会社の貴重品(会社に入るためのカギ、リモートワーク用の機密管理USB)
…実際、これだけではないのは確実です。
もはや子供の頃から落とし物の歴史は続いており、ADHDなこともあり物を無くしてパニックを起こし、親に怒られる…この繰り返しでした。
次は無くさないようにとキーホルダーをつけても紛失するし、カバンに全部詰めても今度はそのカバンを置いてきてしまうといった感じでした。
幸いなことにここが日本であるため、優しい人が拾ってくれて警察に届けてくれたり、連絡を取ってくれて自分の元へと帰ってきたり…という感じで大きなトラブルになったことは一度もありませんでした。
あくまで偶然ですが、心優しい方々に拾ってもらって良かったなあと今でも思う日々です。
そのような経験から、私も落とし物を見つけたら警察に届けたり、(あまり良くないですが)持ち主の情報を探して連絡を取ってお返しするようになりました。
【閑話休談】こんな物を無くしたことさえも
一つ長い話をする前に、他にもこんなありえない物まで落としたんだという話をします。
何を落としたのか?まず1つめ。
長ネギです。
私は買い物に行くとき自転車を使っていつも買い物に向かうのですが、とある日にネギを買って帰った次の日、お店の方に声をかけられました。
「お嬢さん、昨日ネギ落としたでしょ」
…少し考えて、思い出しました。そうだ、昨日ネギ買ったじゃん。
小さいカバンに直接ネギを入れていたために、気づかないうちにカバンからぽろっと落としてしまっていたみたいです。
「ありがとうございます」
受け取りはしましたが、正直恥ずかしかったです。ネギ落とすってなんだよ…。
長い物だからカバンから落ちやすいし、仕方がないと割り切っておりますし、安いからいいんですけどね。ただ、受け取った時の恥ずかしさは正直なかなかのレベルでした。
まだまだあります。続いて2つめ。
ちくわぶですね。
おでん屋さんでちくわぶを買いまして、嬉しさのあまり手にもって持ち帰っておりました。何歳だよ、と言わんばかりの突っ込みを受けるかもしれませんが、同居人が好きなためについ嬉しくなってしまったんです。
…しかしふと気が付くと、ちくわぶがない。カバンの中を探しても、リュックの中身を全て出して見てみても、見つかりませんでした。
手に握りしめていたので、おそらくどこかで手から滑り落ちたのか無意識にカバンに入れた際にうまく入らなかったために、どこかに落としてきてしまったのかなあと思うのですが、理由は今でもわかりません。
あのちくわぶ、どこにいったんだろうなぁ…。
あとは、旅行先で買ってきたお土産の豆腐を駅のトイレに置いてきてしまったこともあります。
同居人と湯豆腐にして食べるんだー!と思ってた物なので、半分パニックになって回収に行き、無事その場に残っていました。
…食べ物なのばっかりなのは偶然です。
では、そろそろ本題に移りましょう。
落とし物はなぜ起こるのか
まず、落とし物をする原因についてですが、私が思うのは以下の通りです。
いつも物を同じ場所に戻さない、片付けができない
自分はまさにこれでした。
片付けのたびに物を別のところに移動させたり、なんとなく元の場所に戻すのが面倒くさくて変なところに置いてしまう。
そして、いざそれを使おうとしたときに「あれ、ない?」となる訳です。
自分自身どこに置いたかわからず、探しても探しても出てこない…。いざ出てきたかと思いきや、それは訳のわからない場所ということもザラにあるというわけですね。
どこかに忘れて置いて行ってしまう
例えばスマートフォンを出先で使って、机の上に置いた後、そのまま店を出て行ってしまうことってありませんか?私はあります。
つまり、最後に確認することを怠ってしまっているということですね。私も何度もお店の方に追いかけてきてもらっては、
「お客さん、忘れ物ですよ!」
と渡されたものです。
物を落としやすい構造の収納を使っている
小さいカバンに荷物をギチギチに詰めていませんか?
そうすると、必然的に物は落ちやすくなります。結果的に、気づかないうちに物がポロッと落ちて行方不明…ということになってしまいます。
また、カバンの整理整頓ができてないことで「欲しい物、どこにしまったんだっけ」現象が発生してしまうわけですね。
落としてなくても、行方不明になってしまうわけです。
そもそも落としたと思った物を持ってきていない
落としたのかな?と思って家に帰ってきたら、物が見つかった。そういう経験、ありますよね?
これも原因の一つです。
物を落としたことによる苦い経験
落とし物をした時の感情で一番大きいのは、やはり「物が見つからなかったときに、完全になくなってしまった時の喪失感」です。
私も実際、大切な人からもらった物を失ったときの悲しさや虚しさは相当なものでした。
また、もし探している物が見つかったとしても、探すために使った時間は帰ってきません。そして、その失った時間に対する虚しさが残ります。
運良く無くし物が見つかったとしても「物を落としてしまったというマイナスの思い出」が心に残ってしまいます。
他にも、私の場合は会社の物を紛失したことでかなり大きなデメリットを被ったこともあります。
社内品を紛失したために会社内での評価が下がってしまい、上司にきつく注意を受けただけでなく、社内の評価に影響してしまい昇給額が低くなってしまいました。
悪気があったわけではないとはいえ、物を無くしてここまでのことになってしまった事にひどく残念な気持ちになりました。
大した物でなければ、まあいいかという気持ちで終わらせることができます。しかし、全てがそれで終わるものではないということを実感したきっかけになりました。
そうして、『落とし物をするからこんなことになるんだ、落とし物をしないように工夫しなくては』と思うようになり、落とし物を減らすにはどうしたらいいのかを考えるようになりました。
落とし物を減らすための工夫、改善方法
そして私は、いくつか落とし物を減らすための作戦を講じました。
これらは今でも結構有用だと思っているので、まだ試していない方や知らなかった方はよかったら1度試してみてください。
カラビナとネックストラップと落とし物タグ(GPS)のトリプルコンボ
カラビナは、本来登山用の道具の1つとして使われる物です。
持っていく物と落とし物タグを通したカラビナをネックストラップに通して、首から下げて持ち歩くようにしています。基本的に首からぶら下げていれば、落としても気付きますからね。
ちなみに落とし物タグというのは、スマートフォンとタグが一定距離以上離れると、スマートフォンとタグから音が鳴るという物です。
このタグによって、最後にあった場所がどこなのかをGPSで記録しておくことができます。
最近はAppleがかなり有能な落とし物タグのApple Tagという商品を販売しており、他の人のApple製品とタグが一定距離に近づいたら、その位置情報を記録してくれます。
- まず物を落としにくくする
- 落としても気付きやすくする
- もし気付かなくても、GPSで最後にあった場所の手がかりをもとに、落とし物を見つけやすくする
というトリプルコンボを組み合わせることで、落とし物を減らせるようにしています。
バッグインバッグを使う
バッグインバッグというのは、カバンの中に入れることができる小さなカバンです。
私は基本的に、普段持ち歩く物を全てこのバッグインバッグに入れるようにしています。
持ち歩く物は決まったポケットに入れるようにして、物が見当たらなくなるリスクを減らすように心がけています。
また、別のカバンを使って出かけるときにも、バッグインバッグごと別のカバンに移すようにして、入れる場所を決める事で物を失くすリスクを減らすようにしています。
指差し確認と持ち物リスト、リマインダーの併用
さらに物をどこかに置いていかないようにするため、場所から立ち去る前に指差しと声出し確認をするようにしました。工場で危険がないか確認するためにやるやつですね。
「忘れ物、なし!」
と周囲を見て、声出しをしてから去るようにしてます。これだけで物を置いてくることを減らすことができました。
また、持ち物リストやリマインダーもうまく活用するようにしました。ちょっと手間はかかりますが、物を無くして探して、とやっている時間に比べたらまだマシです。
また、落とし物ではありませんが、忘れ物の対策としてAlexa(アレクサ)もかなり有効です。
出かける前の時間に
「持ち物確認、(その日持っていく物の名前を全て読んでもらう)はありますか?」
というリマインダーを入れるようにしています。このときに自分が持っていく物があるかしっかり確認することで、忘れ物のリスクを減らすことができます。
口頭で声をかけてもらえるので、分かりやすくてかなり有効的です。
人に持ってもらう
同居している人がいたり、一緒にお出かけする人がいるような方向けの究極の手段。それは、無くしたら辛くなりそうな物は人に持ってもらうことです。
私の場合、高価な物は極力同居人に持ってもらうようにしています。
ただ、これは人を使うのであくまで本当に最終手段だと思ってください…。
断捨離や整理整頓をする
そもそも物が多くて管理しきれていないのが原因という考え方もできます。なので、断捨離も有効的です。いらない物は捨てましょう。
例えば、説明書や本類は今は電子版やpdfになっています。安いタブレットでもいいので、購入して全部まとめることて物を減らすことができます。また、衣類などの着てない物も捨ててしまいましょう。
あとは整理整頓をして、物を決まった場所に置く習慣をつけることも大切です。
「せめてこれはここの箱の中に入れる!」という大雑把なルールを作って物を置くようにしましょう。
落とし物も無くし物も大体原因は似通ったところにあり、片方の改善策がもう片方の改善に繋がると私は考えています。
物を無くしてしまった時の心持を変える
最後に、忘れ物や無くし物の改善方法のおさらいをしておきます。
- カラビナとネックストラップと落とし物タグ(Apple Tagなど)を併用する
- バッグインバッグを使う
- 指差し確認、持ち物リスト、リマインダー(Alexa(アレクサ))の併用
- 人に持ってもらう
- 断捨離と整理整頓
ここまでやっても、落とし物をする時はします。なので、物を無くした時の心持を変えるためのルールを決めておくといいと思います。
例えば、何分探して見つからなかったら諦める。そして、もし見つからなかった時はこう思うようにすることが大切です。
「そういうこともある。」と。
私自身、今の方法でもまだ物を無くしそうになることがあるので、もっと色々な方法を考えていかなければいけないな…と思う日々です。
どれだけ必死に探しても、探している物が見つからない事もあります。
そういう時は、諦めること、割り切ることも重要です。
私もまだまだ落とし物を無くすための努力を続ける日々です。
一緒に頑張っていきましょう。