超高齢社会の到来もあり、日本の医療・介護体制を支えるプロフェッショナルとして、看護師へのニーズは年々高まっています。人から感謝される仕事内容や収入面の魅力から、これから看護師を目指したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
看護師への第一歩を踏み出すためには、まず、看護師になるにはどのようなルートがあるのかきちんと把握することが重要です。さっそく、看護師の資格を取得するための方法を整理していきましょう。
記事の内容
看護師になるためのルート
看護師は国家資格に該当するので、最終的に国家試験に合格することが看護師として働く必須条件です。しかし、その受験に至るまでのルートには複数のパターンがあり、一見ややこしく感じられるかもしれません。以下では、どんな進路を選べば、看護師国家試験の受験資格を得られるのかを順に紹介していきます。
【1】高校卒業後「看護大学」を卒業
1つ目は、看護大学(4年制)を卒業するというルートです。大学在学中は、看護に関する専門知識はもちろん、一般教養などの幅広い学問分野も学べます。高卒ルートの他の教育課程(3年間)より1年長い年数を要する分、自身の専門性を深めつつ、比較的余裕を持って試験準備を進められるのが特徴です。
また、大学により差があるものの、特に私立大学の学費は450万~700万円と高額になる傾向があります。現場で働き始める時期はさらに遅くなりますが、大学院へ進み、さらに自身の得意分野を磨くという選択肢もあります。
国試受験資格を得るには、4年制大学ならどこを卒業してもいいわけではなく、必ず看護師になるために必要な学科を修めなければなりません。目安としては、看護師試験合格者数の約35%を、看護大学を卒業した受験者が占めています。
【2】高校卒業後「看護短期大学」を卒業
看護の短期大学を卒業するというルートもあります。看護短期大学では、大学より1年短い3年の教育期間で看護師国家試験の受験資格を得られます。ただ、その数は減少傾向にあり、日本全国でも20校程度しか残っていないのが実情です。よって、看護短期大学への進学を視野に入れている場合は、自身の通えるエリアにどの程度の選択肢があるのかよくリサーチしておく必要があります。
大学同様、看護系の専門知識や実習以外に、一般教養などを学べますが、3年間のためスケジュール面で大学ほどのゆとりはありません。学校数が少ないという事情もあり、看護短期大学を卒業して看護師試験に合格した受験者は、全体の2%程度に止まっています。
【3】高校卒業後「看護師養成所」を卒業
3つ目のルートは、看護師養成所にて3年間の看護師養成課程を修了するという方法です。養成所と聞くとあまり馴染みがないかもしれませんが、大半は「看護専門学校」という学校名で運営しています。
教育期間が3年という点は看護短期大学と同様ですが、専門学校の方がより実践面にフォーカスした教育を提供する傾向にあります。そのため、現場で直接役立つ知識や実技を効率良く身に付けたいという人には、大学以上に適した環境と言えるでしょう。
学費は同じ養成所のカテゴリ―であっても、公立(約60万円)か私立(約250万円)かでかなり差が出てしまいます。様々なルートを経て受験資格が得られる看護師試験ですが、この3年課程の養成所出身のケースが最も多く、看護師試験合格者数の約4割強を占めています。
【4】中学卒業後「5年一貫の看護師養成課程校」を卒業
もし中学生の時点で、将来は看護師になると決めている場合、5年一貫の看護師養成課程校に進むのも有力な選択肢となります。このルートで特筆すべきは、現場の看護師として、最短で働き始めることができるという点です。大学より2年早く、短大や専門学校より1年早く看護師の免許を取得可能です。
5年間の教育課程において、3年間の看護科修了後(高卒資格も取得)は、選抜試験もなくエスカレーター式で2年間の専攻科へ進級できます。5年一貫のルートなら、大学や専門学校への入学試験対策に苦労することもありません。また、学費を比較的安く抑えられる点も魅力的です。
【5】高校看護科(3年制)卒業後、養成所の2年課程を卒業
残りのルートは、一旦「准看護師」の資格を取得した上で、看護師試験の応募要件を満たす方法です。(准看護師とは、看護師同様看護に関わる業務に従事できる資格ですが、看護師のように主体的な業務への取り組みが認められていません。)
まず、3年制の高校看護系学科を卒業した際に、准看護師知事試験の受験資格が得られます。その後、准看護師の資格を無事取得し、看護師養成所などで2年間の教育課程を修了することで、ステップアップとなる看護師試験の受験チャンスを手にします。
准看護師の資格保有者は、養成所などでの修業期間が3年間ではなく2年間で済むというのがポイントです。このルートも、最短ならトータルわずか5年で国家試験受験のチャンスが訪れますが、5年一貫(【4】)のケースと比べ、准看護師試験や専門学校の入学試験などの過程をクリアする必要があります。
【6】中学卒業後、実務経験等を経て養成所の2年課程を卒業
最後に紹介するのは、中卒から看護師になるルートです。この場合、【5】と同様、看護師試験を受けるには、准看護師の資格を所持する必要があります。
具体的には、中学卒業後に准看護師養成所(2年間)を修了し、准看護師の知事試験に合格。その後は、准看護師として最低でも3年間の実務経験を積みます。所定の実務要件を満たしたら、看護師養成所に通い、2年課程を修了することで看護師国試の受験資格を取得できます。
高卒准看護師と大きく異なるのは、准看護師試験と看護師試験の間で、3年間の実務経験が必須となる点です。最初に実務に関わる時期は全ルートの中で最も早い(中学卒業から約2年後)ですが、看護師試験を受験できる条件が整うのは最短で22歳のタイミングです。
なお【5】【6】のような2年課程出身の受験者は、看護師試験合格者数の約15%弱を占めています。
看護師国家試験について
受験資格の次は、看護師国家試験について詳しく確認していきます。
日程・会場や受験料について
看護師国家試験は、年1回、2月中旬に実施されるのが通例です。北海道、青森県、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県から受験地を選べるようになっており、12カ所の試験会場が日本全国ほぼ均等に割り振られています。
受験手数料は、全受験生に対して一律5,400円の設定となります。納付は、受験願書に相当額の収入印紙を貼付して提出すれば完了です。
また、合格発表は試験実施日の約1カ月後に予定されています。結果は厚生労働省のサイトにアクセスするか、合格発表後に届く郵便物で確認できます。
試験科目や構成について
試験問題は、以下の11科目から出題されます。
- 人体の構造と機能
- 疾病の成り立ちと回復の促進
- 健康支援と社会保障制度
- 基礎看護学
- 成人看護学
- 老年看護学
- 小児看護学
- 母性看護学
- 精神看護学
- 在宅看護学
- 看護の統合
問題数は、全部で240問からなる300点満点の試験です。その中で問題種別が、必修問題(50問・1問1点)、一般問題(130問・1問1点)、状況設定問題(60問・1問2点)の3つのカテゴリ―に分かれています。
出題数240問に対して、試験時間は午前・午後の部を合わせて合計320分なので、単純計算では1問ごとにかけられる時間は1分強です。受験時は、1問1問にあまり時間をかけ過ぎず、スピーディーに解き進めていくやり方が基本となるでしょう。
まず、基礎的な内容が問われる必須問題では、80%以上を正解しなければ、合計点に関わらず国試に合格することはできません。出題傾向としては、病態・看護技術・社保統計に関する内容が出題されています。
一般問題は、出題基準に定められた11科目より一問一答形式で出題され、全130問中で科目ごとの設問数がそれぞれ異なっています。具体的には、「成人看護学」からの出題数が28問と最も多く、「母性看護学」、「在宅看護学」、「看護の統合と実践」が各4問で最少の設問数です。
状況設定問題は、1問ごとの配点が2点と高く、合計得点を大きく左右する問題分野です。必修や一般問題より設問文が長く、看護知識に基づいた判断力などの要素も問われます。近年では、より実践的なアセスメント(分析)能力が求められる傾向にあり、丸暗記だけで試験に臨んでいては苦戦を強いられることになるでしょう。出題範囲は、成人看護学、老年看護学、小児看護学、母性看護学、精神看護学、在宅看護学、看護の統合と実践の7科目が対象です。
一般問題と状況設定問題を合算して、合否のボーダーラインが設定されますが、他の受験者の得点状況によって基準点が変動する相対評価となります。事実、試験年度によって、一般・状況設定問題のボーダーラインは、70%前後であったり、60%を下回ったりするなど、ばらつきが出ている状況です。
難易度や合格率推移について
看護師国家試験の合格率は、直近の20年程は90%前後で推移しています。国家試験の枠組みで考えると、90%という合格率は難易度が低い部類に入ると言えるでしょう。とはいえ、問題種別ごとに異なる最低得点ラインがあり、解答時は時間配分の工夫も必要で、看護師国試ならではの対策が求められるのは確かです。
2021年実施の第110回看護師国家試験では、全体の合格率が90.4%、新卒者に限れば95.4%という結果が出ています。一般・状況設定問題の合格ラインは、159点以上(250点中)となり、必修80%以上、その他の設問64%以上を正答できた受験生が合格を手中にしています。
合格後の看護師免許申請方法
無事試験に合格した後は、看護師免許の取得申請を行う必要があります。特に申請期限は設けられていませんが、免許申請なしでは看護師資格保有者として扱われないので注意しましょう(無免許での看護師業務は行政処分の対象)。
ちなみに、就職先が免許申請手続きを行ってくれるケースもあるようです。看護師免許の申請書は、厚生労働省のHPよりダウンロードできるほか、各保健所でも配布されています。
申請書以外で準備すべき書類等は以下の通りです。
- 健康診断書(発行日から1カ月以内)
- 住民票の写しや戸籍謄本(発行日から6カ月以内/本籍地の記載が必要)
- 登録済証明書はがき(63円切手を貼付)※1
- 9,000円の収入印紙(申請書の収入印紙欄に貼付)※2
※1.登録済証明書はがきは、看護師試験合格後に厚生労働省より送られてきます。登録済証明書の発行を希望する場合は提出してください。就職先によって、この証明書が必要となるケースがあります。
※2.コンビニでは200円の額しか取り扱っていないので、高額な収入印紙は郵便局などで購入してください。
以上の書類一式を、住民票記載の住所を管轄する保健所まで提出します。免許が発行されると申請先の保健所より通知はがきが届くので、その後に保健所窓口まで受け取りに行きます。免許証交付までは、申請から約2カ月~4カ月を要するのが目安です。
看護師に求められる能力や適正とは?
それでは、実際の看護師業務に当たってどのような能力や適性が求められるのでしょうか。以下では、重要な6つのポイントをチェックしていきます。
コミュニケーション力
看護師は、日々複数の患者と向き合い、相手の要望を汲み取りながら信頼関係を築いていく必要があります。もちろん、同僚看護師との協調性も円滑な業務遂行には欠かせません。そのためにも、コミュニケーション能力は全看護師にとっての必須スキルとなります。
観察力
観察力の優れた看護師は、患者のコンディションの変化や違和感をいち早く察知し、迅速な診断や対処へつなげることができます。このように、患者の健康管理においても、看護師の果たす役割は重要です。
判断力
急患や病状の急変など、看護師は一刻を争う状況で、知識・経験に基づく適切な判断を求められるケースが少なくありません。特に、看護師としての職位が上がるにつれて、その判断力が問われる場面が増えていくでしょう。
誠実さや責任感の強さ
看護職は人と密接に関わる仕事なので、全てがセオリー通りに事が運ぶとも限りません。そうした状況でもブレずに、日々の業務に誠実さを持って取り組む姿勢が求められます。さらに、状況次第では、1つのミスが患者の命に関わるほどのリスクを秘めています。強い責任感もまた、看護師にとっては大切な要素です。
体力面の充実
看護業務は、人々の健康状態や命に直結し不確定要素が強いことから、根気や集中力なども日々の業務において求められます。職場によっては、夜勤メインとなり、不規則な生活リズムを強いられるケースもあるでしょう。
また、体位を変えてもらうために患者を抱き起こすなど、肉体労働としての側面も有しています。このように、順調な看護師キャリアを歩むには、体力面の充実が欠かせないのは確かです。
メンタルタフネス
職業柄、重篤な病状の人々と接し、どうしても辛い場面と向き合わなければならない局面もあるはずです。また、患者側からの思わぬ不平不満に直面し、イライラしてしまうことがあるかもしれません。こうした精神的ストレスにうまく対処し、明るく前向きな姿勢で仕事に取り組めるかどうかがカギとなります。
ネットで国試対策ができる吉田ゼミナールとは?
ここまで、看護師になるためのルートや、国試受験の流れを解説してきました。合格率の面から見ても、勉強の得手不得手を問わず、然るべき対策をすれば合格できる可能性は高い試験です。
ところが、とにかく勉強が苦手、効果的な学習方法がわからないといった不安を抱える人も少なからずいるでしょう。そこで、これから紹介していきたいのが、看護師国家試験対策のネット予備校である「吉田ゼミナール」です。
ちなみに、この吉田ゼミナールは、看護師国試受験時に修了すべき2~3年課程の養成所とは全く異なる位置付けです。あくまで、看護師課程に通う生徒や卒業生が、より効果的な国試対策を行えるオンライン学習塾として理解してください。
吉田ゼミナールの強み
吉田ゼミナールは、ネット配信専門の予備校ならではの画期的な特徴を多く有しています。
時間節約・諸経費カットのネット型授業
吉田ゼミナールは、愛媛県に位置する予備校ですが、ライブネット授業に特化しているため、日本全国どこに住んでいても入塾できます。また、録画授業の視聴回数は無制限のため、復習やライブ授業欠席時のフォローアップにも有効活用できます。こうして、生活が不規則な人や、子育てなどで予定が立てづらい人でも、マイペースで学習を進められるのが魅力です。
ライブネット授業は、決して講師からの一方通行とならないように配慮され、チャットやホワイトボードへの書き込み、マイクを使用した発言など、双方向のコミュニケーションを取れる体制がしっかり整っています。ネット配信なら、自宅がそのまま教室になるため、通学時間はもちろんゼロ、定期代などまとまった交通費を負担する必要もありません。また、授業時にあいにく在宅できない場合でも、スマホなどで外出先から授業へ参加することも可能です。
そして、友人や在籍中の大学・専門学校には内緒で受講したいというケースがあるかもしれませんが、授業ではカメラを使用せず、受講生も一貫して番号のみで呼ばれます。顔も名前も一切非公開の状態なので、プライバシー面を気にせず自身の学習に集中して取り組めます。
真の考える力を養うアクティブラーニング
ライブネット授業は、受講生全員が主体的に考えぬく姿勢が求められるアクティブラーニング形式を徹底しています。何より参加者が受け身になる傾向が、ネット授業最大の懸念点かもしれませんが、チャット・番号選択・マイクなどを駆使し、ディスカッションを交えながら受講生1人1人が思考を深めていきます。
吉田ゼミナールが、教育の最重要テーマに据えているのが、受講生の問題解決能力の養成です。単に講義を受けるだけでは、学習の5%程度しか得られないというラーニングピラミッドの理論に立脚し、「討議」→「体験」→「人に教えられる」段階までの到達を目標に、思考プロセスやディスカッションを重視した講座を展開しています。
20年の実績に裏打ちされた学習法:反転マスタリー
20年来の吉田ゼミナール授業方針の特色の1つが、反転マスタリーという学習法です。ここで何が「反転」しているのかというと、予習と復習の役割が、講義時間と自習時間で逆になることを意味します。
一般的な授業の受講スタイルといえば、授業で習った内容を家に持ち帰り、宿題などで演習を行う方法がお馴染みです。しかし、反転マスタリー方式に基づけば、まず自習の段階で基礎知識を身に付け、講義中は特に演習やディスカッションにフォーカス(集中)し、実践力・応用力の養成を含めた習得率アップを実現します。実際、基礎学習が授業の主題となってしまうと、受講生は聴くことやノートの記入で手一杯となり、自ら発信しながら理解を深めていく肝心の機会が失われてしまうのです。
丸暗記とは違う思考型学習にフォーカス
学力を向上させるには、もちろん一定水準の努力が必要です。しかし、その努力を単に教本の丸暗記だけに費やしたら、果たして詰め込んだ知識は試験本番で得点に結びつくでしょうか?
実は、暗記型学習法に偏る人は、知識量は十分でも、
「設問が長文になるとどう答えればいいかわからなくなる」
「知識を理論的につなげた文章をうまく記述できない」
といった壁に直面するケースは少なくありません。
そこで、吉田ゼミナールでは、エピソード記憶を活用した思考型学習法を実践しています。未体験の人には、一見回りくどく感じるプロセスかもしれません。しかし、具体性と連動性を伴うエピソードに落とし込んで学習することで、結果的に記憶の定着度を高め、あらゆる出題パターンに対して応用力を存分に発揮できるようになります。
最近の国試の出題傾向は、統合型問題や現場での判断力を問う設問が目立っているのは確かです。看護師試験合格を確実に引き寄せるためにも、日頃から思考型学習を実践する重要性はますます高まっています。
最先端の学習管理システム(LMS)で学習効率が抜群
吉田ゼミナールでは、授業の全国配信だけにITを活用しているわけではありません。ICTによって、受講生の成績とその推移、得意・弱点分野などを一元管理し、個々人に合わせた学習計画の立案や現状分析に大いに役立てています。
「まず、何から勉強すべきかわからない」
「得点が伸びない原因がつかめない」
という受講生でも、当ゼミの学習管理システム(LMS)に収められた各種テストのデータを参考に、効率性のある学習プランをタイムリーに見直すことが可能です。受講生に学習法のアドバイスなどを提供する場合も、こうした客観的データをフル活用し、その有効性を高めています。
苦手を克服!充実の看護実習対策
看護大学や養成所に通う受講生の中には、看護実習が苦手で試験対策どころではないと思い悩むケースもあるようです。一般的な看護師国試対策の予備校では、実習対策まで対応することはほとんどありません。
しかし、吉田ゼミナールの場合は、特に追加講座などを申し込む必要もなく、実習の事前学習・レポート作成・情報収集に関するサポートを行っています。
吉田ゼミナールでは、実習スキルの向上は、そのまま状況設定問題の対策に繋がると捉えています。何より思考過程に重点を置く学習方針は、実習対策であっても試験対策であっても揺らぐことはありません。
1坪のスタジオから全国配信!吉田ゼミナールの成り立ち
吉田ゼミナールは、2001年愛媛県松山市に学内出張専門予備校として誕生しました。「吉田」とは当時の所在地吉田町から取っており、設立者兼代表講師は、看護師・保健師免許所持者で大手看護師試験予備校での教授経験もある小山忠司氏です。
小山氏は、大教室での一斉授業に限界を感じ、愛媛県今治市への移転を機に、ネット予備校としての授業配信をスタートさせました。その様子は、感染症防止策の観点からも特筆すべき教育モデルとして、NHKの全国ニュースでも放映されたほどです。受講生もチャットを通じて番組に出演し、わずか1坪のスタジオから全国に届けられるライブ授業は、先進的な学習の在り方として大きな注目を集めました。
吉田ゼミナール自慢の各種教材について
国試合格への信念の詰まった教材サービスを一挙に紹介しましょう。
ライブネット授業・録画配信
ライブネット授業は、オンラインのパソコン・タブレット・スマートフォンなどがあれば、場所を選ばず参加可能です。配信が始まると、初期の状態では講師のライブ映像、ホワイトボード、受講生のライブチャット画面が映し出されます。疑問点があれば画面上のチャットでいつでも講師へ質問できますが、誰が質問をしているのか個人特定はできないので、ネット授業ならではの気軽さがあるのは事実です。
休憩時間に入ると、チャット画面は受講生同士の情報交換の場になります。お互い姿は見えませんが、有益なアドバイスや励ましの書き込みが相次ぎ、共通の目標達成を目指す仲間との一体感が生まれるようです。授業中の講師からの質問には、投票ボタンやホワイトボードへの書き込みで解答します。また、発言要求ボタンを押すと、講師の許可後、マイクを通して肉声で発言することもできます。
一方の録画学習も、幅広い用途に対応可能です。弱点克服のための反復学習に利用するのはもちろん、中途入塾者の場合は、配信済みの第1回講義から全てを録画学習できます。途中参加であっても、しっかりと基礎を固めてから応用科目に参加できるので実に心強いシステムです。ライブ授業をメインに受けるのか、録画中心で学習を進めるのか、個々人の生活スタイルや相性に応じて柔軟に使い分けることができます。
オリジナルテキスト
教材は全て、自社で作成するという徹底的なこだわりを貫いています。編集はもちろん、印刷や製本まで自社で行っていますが、それは受講生からの意見や要望をスムーズに取り入れ、出題傾向に合った内容へリアルタイムで更新するという目的があるからです。
そうした編纂体制の充実もあり、多忙な看護学生にとって、無駄がなく勉強が進めやすいと実感できるテキスト構成に仕上がっています。そのテキストの使用感は、受講生の間で「吉田ゼミナールのテキストが看護実習時にも欠かせない指南書になっている」という声も上がっているほどです。
LINE問題配信
吉田ゼミナールでは、全受講生を対象にLINEによる問題配信を行っています。このサービスの特色は、ちょっとした隙間時間を利用して、学習時期に合った思考型問題通して理解を深められる点です。一般の簡易的な問題配信とは異なり、解答・解説は動画で提供されるので設問の核心部分まで抜け目なく学習できます。
Webテスト
Webテストも、通勤・通学など隙間時間を有効活用できる教材として注目です。こちらも全受講生が利用対象で、マルチデバイス経由でWebテストにアクセスし、解答送信後すぐに成績と詳細解説を確認することができます。
Webテスト履歴は、LMS(学習管理システム)に蓄積され、全ての結果が評定付きで表示される仕様です。また、看護問題以外でも、一般教養など幅広い出題範囲をカバーしています。
質問サポート
質問サポート体制も十分充実しています。メール・FAX・LINEでは24時間受付可能、電話による質問や相談も一部例外を除いて受け付けています。該当する講座の受講生は、国試の内容はもとより、実習レポート・看護記録・就職試験対策など幅広いサポートの対象です。
また、合格後1年間は新卒サポートも適用され、業務開始後にトラブルに直面した場合でも個別の相談に乗ってもらえます。
吉田ゼミナール開講講座の特徴や選び方
吉田ゼミナールの開講講座は、大まかにA・B・Cコースの3通りと、その他講義形式以外の講座に分かれています。さっそく、個々の違いや特徴を確認していきましょう。(開講講座の内容は時期により変動する可能性があります。)
Aコース
Aコースは、吉田ゼミナールが開講する講座の中で最も充実したサービスを備えた選択肢です。受講料は最も高額な部類に入りますが、国試以外でも実習関連など幅広い内容の質問に対応してもらえます。授業内容でも、実習対策のライブネット授業・録画配信を利用できるのはAコースだけの特典です。
また、後述する返金保証制度を利用する場合も、このAコースの受講生であることが前提条件となります(その他の条件あり)。ただ、Aコースからは、事情を問わず他のB・Cコースへの途中変更は認められていないので注意しましょう。
受講料は、トータル学習時間(受験年度)に応じて変わりますが、291,500円~374,000円の範囲です。60日完成型の短期Aコースの場合は、132,000円となっています。
Bコース
BコースはAコースと共通する部分は多いですが、講義内容や質問受付トピックが「国試関連」に限られています。また、Bコース受講生は返金保証制度の対象とはなりません。その分、料金面はBコースの方がAコースよりも割安に設定されています(合格後1年間の新卒サポートは、A・B両コースの受講生が対象)。
Bコースの受講料は233,200円、60日完成型の短期Bコースは88,000円です。
Cコース
Cコースは、受験年度限定で開講されている講座です。質問などのサポート内容も、講座内容限定となり最小限に止まっています。また、利用できる授業は全て録画(オンデマンド)配信に限ります。よって、授業中に受講生とチャットで交流を深めていくような機会は、Cコースにはありません。
一方、WebテストとLINE問題配信のサービスは、Cコース受講生でも利用可能です。現状、60日完成のCコースのみが開講されていて、受講料は66,000円となっています。
その他講義形式以外の講座
解剖学トレーニングや計算問題対策など、国試合格に欠かすことができない基本ポイントを1講座500円というお得な価格で学習できます(テキストのみ)。
希望者は、合格保証講座のコンテンツに元々含まれている「LINEで国試対策」を、単品扱いで購入することも可能です。
万一の不合格でも安心の返金保証制度
吉田ゼミナールでは、受講生が万一国試不合格となった場合、授業料を全て返金する仕組み(返金保証制度)を設けています。注目に値する制度ですが、適用対象となるにはいくつかの条件があるので整理しておきましょう。
まずは、合格保証講座のAコースを申し込んでいる受講生でなければなりません。さらに、実力養成講座(ライブ)の出席率が90%以上であること、実力テストの結果を期日までに7回提出することなどが求められます。よって、生活が不規則で定時のライブ授業に出席できない場合は、返金保証制度の適用資格を得られません。授業の出席・遅刻状況はオンライン経由で、全てログが残るシステムができあがっています。現実的には、皆勤ペースでライブ授業に参加可能なAコース受講生が、返金対応の条件を満たすことになります。
無料体験や講座申込の流れ
吉田ゼミナールでは、受講に興味関心のある人々が、講座内容や学習方針などを良く把握した上で入塾を決められるシステムを用意しています。
1.資料請求、無料体験
公式サイト右上にある資料請求申し込みフォームから資料請求を行うと、ライブネット授業などを無料体験できるID一覧と日程が送られてきます。
マニュアルに沿って専用ソフトをインストールしたら、専用IDを使ってライブネット授業・授業録画配信、Webテスト、LINE問題配信、質問サポートといった教材を利用できるようになります(資料到着から1週間)。
2.入塾面談
無料体験期間で一定の手応えを掴めたなら、講師との入塾面談に進みましょう。LINE上で「吉田ゼミナール」を友達追加してコンタクトを取ると、入塾面談の日時が送られてきます。面接では、個々人の要望や学習状況がヒアリングされ、入塾の可否が決まります。
3.講座申込、支払方法
講座申込時は、主に3つのコースから自身のスタイルに最適なものを選択してください。詳細は、吉田ゼミナール開講講座の特徴や選び方で紹介した通りです。
例えば、ネット上の同志とともに、ライブ授業メインで合格を目指したいならAコース、ライブと録画授業を並行利用して学習するならBコース、基本的に自身のペースで勉強したいならCコースといった選び方が想定できます。
受講する講座のコースが決まったら、吉田ゼミナールの公式サイト右上の「講座を購入する」から該当講座の購入手続きへ進みます。一般のネットショッピングと同じ要領で、「カートへ入れる」→「レジに進む」を選び、ゲスト購入として申し込み者情報などを入力してください。
支払い方法は、銀行振込・郵便振替・代金引換・PayPal・クレジットカード払いの中から選択可能です。また、一旦購入した講座を受講するに当たって、何らかの追加料金が発生することはありません。ただし、中途解約やクーリングオフによる返金には対応していないので、よく検討した上で手続きしましょう。
ネット講座動作環境について
講座の動作環境については、Windows 8.1かWindows 10、CPU:デュアルコア以上、メモリ:4MB以上が推奨されています。現状、Mac OSには対応していません。インターネット環境さえあれば授業を視聴できますが、一定水準を下回る回線速度の場合、ライブ映像の遅延や切断が生じるおそれがあります。可能であれば、安定性に優れる有線(LAN)接続による受講がお勧めです。
また、タブレットやスマートフォンでも、アプリがダウンロード可能な機器で、安定した通信環境下にあれば、問題なく利用できます。なお、受講者の使用環境によっては、Webカメラやヘッドセットが別途必要になります。
吉田ゼミナール受講生や巣立った合格者の声
吉田ゼミナールの公式サイト上で公開されている受講生や合格者の声を紹介していきます。なお要点を押さえるため、一部の内容を割愛する場合もあります。
受講生の声
ライブ授業は、エピソードが記憶に残るような授業で楽しかったです。ハラハラドキドキもしました。そのドキドキで覚えられました。
小山講師は、「あれしなさい、これしなさい。」と言ったりする先生ではなく、勉強の仕方をメインの教えてくださり、ある程度の方向性を示してくださる印象を受けました。
1人で集中するのは苦手だけど、講座を受講することで、勉強する環境が整い集中できた。チャットで質問すると、先生だけでなく他の受講生の方も返してくれるので、自分の中の知識がより深まる気がする。
吉田ゼミナールの勉強法により、今までうろ覚えだった知識も根拠を考えながら、インプットできたと思います。
合格者の声
VOD配信のため、自分のペースで勉強でき、コロナの状況で予備校に通うリスクや心配がなく勉強に取り組むことができて良かったです。余裕をもって勉強することを勧めます。基礎力がないと応用力につながらないと実感しました。
LINEで気軽に先生に相談できることや、講義内でのチャットがとても励みになりました。先生に直接、勉強の質問やプライベートのことなど何でも気軽に相談できるし、先生のこういった気さくなところにも救われました。
入塾する前は「もう手遅れだから合格できるわけない」と諦めている自分がいました。でも、講座中にチャットで先生と質問のやり取りを繰り返し、粘り強く考え抜いたことが確かな自信ととても効果的な学習につながりました。
国試5回目の不合格が確定し、すっかり自分に失望していました。そんな折、検索で見つけた吉田ゼミナールの小山先生にすがる思いで連絡しました。先生の授業では学校で教えてもらえなかった根拠が多々あり、まるで始めて物語を聞いたような衝撃を覚えています。先生は常に、私の弱点を的確にアドバイスしてくださり、言われた通りのことを信じて学習し続けて本当によかったと思っています。
吉田ゼミナールで国試一発合格を目指しましょう
吉田ゼミナールは、同じ目標を持つ仲間と励まし合いながら合格に向けて頑張りたい人、自分のペースでコツコツと学習したい人など、あらゆるタイプの受験生に最適な学習環境を約束してくれるネット予備校です。
最新の出題傾向をしっかり反映させた学習教材、考える力を養うための学習モデルなど、看護師として働き始めた後も確かな財産となるスキルを存分に提供してくれます。
これから看護師を目指す方、既に准看護師として働いており、更なる高みを目指す方は、資料請求・無料体験から各教材を試してみるといいでしょう。